精矛神社(加治木町日木山)

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加治木町を通る国道10号線を国分方面に進んで行くと,日木山川を渡ります。川沿いを上流に向かうと,精矛(くわしほこ)神社に至ります。ここは島津家17代当主島津義弘(精矛厳健雄命:くわしほこいずたけをのみこと)を祀っています。義弘公は,文禄・慶長の役や関ヶ原の合戦で名を馳せた戦国時代の大名です。晩年は加治木に居を構え,85歳で亡くなります。ご遺体は鹿児島市にあった島津氏菩提寺の福昌寺に葬られ,伊集院の妙円寺,加治木の本誓寺のそれぞれで祀られています。その後,廃仏毀釈等の変遷を経て,今はこの地に遷座,祀られています。
手水舎や石灯籠に標された島津家の家紋
もともと家紋は,外の丸が無い「十」の字だったようです。
石造りの一の鳥居をくぐり抜け,ゆるゆると散策しました。参道や境内には桜の木が植えられています。花の咲く時季は賑やかな景観も楽しめることでしょう。
石段を登ると,二の鳥居(石造り)が立っています。来年で「義弘公没後四百年」と書かれた幟旗が,各所に掲げられています。
石段の先に社殿が見えます。
社殿正面の向拝所
向拝所の上に掲げられた額
向拝所奥に見える本殿扉
平日は訪れる人も少なく,とても閑かです。
本殿上部の組物等

木鼻部分
社の組物
現在の建物は大正7年(1918)に建てられています。
屋根を見上げると左右に狛犬? 2頭で元気に戯れているようです。(左側屋根部)
(同じく右側)
棟の両端に置かれる家紋入りの棟飾瓦
破風部の懸魚

晴れた日は,夕日が地面に反射して照り返しや逆光で独特な雰囲気を感じられるかもしれません。
本殿の右側庭園には,様々な石造物が置かれています。
朝鮮出兵の帰国時に持ち帰ったとされる石臼。
庭石でしょうか。丸く刳り抜かれた石。
経塚:義弘公の命で文禄・慶長の役に出陣した兵士の武運長久を祈願し,法華経1万3千部を8年数ヶ月かけて読経したのを記念して建てられたものです。別の場所にあったものをここに移したそうです。
境内右端に島津家の家紋の入った小さな神社があります。どのような謂われがあるのかは分かりません。
2018.5.26撮影
境内の一角に,今年のNHK大河ドラマ「西郷どん」の撮影風景パネルが掲示されています。
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