2020年1月16日 旧街道大口筋 ~石畳と石段の白銀坂~(姶良市脇元) Pocket 国道10号線沿いの姶良市脇元に旧街道大口筋白銀坂の登坂口はあります。古来,薩摩から熊本へ抜ける重要な街道の一つです。戦国時代にはこの街道が薩摩国と大隅国の境界であり,島津貴久や義弘が城を築いています。また,江戸の末期から明治の初めの頃には,西郷隆盛をはじめとする数多の明治維新の志士たちが,新しい世界に思いを馳せながらこの坂を往来したことでしょう。 鹿児島市牟礼岡までのおよそ3キロメートルが現存し,標高差は300メートルあるそうです。明治の初めに重富から磯へ抜ける海沿いの道が開通したため,その後この街道は忘れ去られるかのように寂れていったとのことです。 急勾配の坂道に,切り出した石を敷き詰めた石畳や石段が設けられています。道普請に携わった当時の人たちにとって,大変な作業だったことでしょう。 この時季は木々の落葉が道を覆っていました。 途中,視界が開けた場所があり,遠くに霧島,手前には重富海岸を望めます。 登り始めたのが夕方で,上まで行けずに途中で引き返しました。いつかまた機会をつくって,頂上まで登ってみたいものです。 2019年12月3日撮影 Pocket